<![CDATA[イチロー選手の名言といえば、「小さいことを積み重ねことが、どんでもないところに行くただ1つの道。」が有名ですね。
この名言がイチロー選手の口から飛び出したのは、2004年にジョージ・シスラーの年間安打記録を破った試合の直後のインタビューの中です。
あの名言は、特別に用意された言葉を発したのではなく、自然にスラっと出た言葉であることに、意味があったと思います。
イチロー選手の名言には、努力を欲したくなる、不思議な魔力がありますよね?
努力がしたいけど出来ない人にとっては、とても素晴らしい刺激になる言葉が多いと思います。
努力の面以外でも、自分に対する応援に対する考え方や、ファンや記者との距離を考えさせられる名言も多くあります。
その言葉の多くは、仕事や恋愛での他人の見方や、自分の他人からの見られ方を哲学したかのような、
一般の自分たちには参考にできる名言が多いです。
さらには、イチロー選手自身が苦しんだ2009年のWBC大会中での名言・・・・、
心が折れかけた中での、素晴らしい言葉のひとつひとつが、今となっては名言として語り継かれています。
最近では、日米通算で4000本安打を達成した際に、
「4000本のヒットを打つために、8000回以上の悔しい思いをしてきている。
その中で、常に自分なりに向き合ってきた事実はある。誇れるとしたら、そこではないかと思う。」
という名言を残し、各メディアの見出しに並び、
半年と少し経った現在では、すでに名言扱いとされている。
イチロー選手は200本安打が途切れた今でも、
その言葉の1つ1つに影響力を持っています。
壁を越えるための考え方。
準備をすることの大切さ。
イチロー選手の名言の中の意味は、
それぞれですが、
今日は個人的に、イチロー選手の好きな名言を振り返り、
自分なりの解釈の中で、解説してみたいと思います。
「努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。
努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。
人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです。」
イチロー選手は、日本にいた時代から「天才」と呼ばれ、
当時から「自分は天才ではない」と謙遜してきました。
その言葉の意味を、より掘り下げた名言だと思います。
努力をしてきたからこその自分だと、昔からイチロー選手は語っていますが、
「天才」の解釈自体は人それぞれで、自分のことを天才だと思うのであれば、
勝手にそう思っていてくれて構わないとも取れる言葉です。
自分を「天才」と呼ぶこと以前に、
自身と他人の「天才」の解釈の違いを、
まず説明してるあたりが、とても素敵です。
「どんなに難しいプレーも、当然にやってのける。
これがプロであり、僕はそれにともなう努力を人に見せるつもりはありません。」
努力を人に見せたくないというアスリートの方はとても多いですね。
しかし、イチローさんほど、そこを徹底してる人は少ないと思います。
苦労して成し遂げた200本安打も、
常に涼しい顔をして、「まだまだこれから」という表情で、
自分の限界をファンに見せようとしませんでした。
常にポーカーフェイスで、
声援にも、ブーイングにも反応しない。
クールな印象を追求するイチロー選手の魂胆には、
「努力を見せない」という信念があったからでしょう。
イチロー選手は、ある大記録を成し遂げて声を上げる投手を目の前に見て、
喜びや涙を人に見せるということは、自分の限界を相手に教えることになると、
少し、疑問を持って目で見ていました。
イチロー選手が、クールを装ったり、
プレーに感情を出さないのは、
努力は見せないという意味も含まれていたのでしょう。
「準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、
そのために考え得るすべてのことをこなしていく。」
「しっかりと準備もしていないのに、目標を語る資格はない。」
この名言の意味は、怠け者の自分にとっては耳が痛いです・・・笑
イチロー選手はインタビューの中で、「準備」という言葉を多く使います。
イチロー選手の語る準備というのは、
ストレッチなどの体のことから、
プレーのイメージという感覚的なことまで、
さらには、精神的な心構えまでもが含まれていると思います。
イチロー選手は、朝から試合までのルーティンが徹底されており、
食事を取って、栄養ドリンクを飲んで、ストレッチをして、
一連の練習をこなし、昼寝をしたり、音楽を聴いたり・・・。
準備に掛ける想いからこそのルーティンで、
イチロー選手の完璧主義に思える行動の意味のすべてが、
彼が「準備」を含む名言の中に隠れていると思います。
「壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている。」
野球選手の誰もが「スランプ」というものを味わうと思います。
それは、僕たち社会人も同じかもしれません。
「壁」は乗り越えるもの・・・、
それを乗り越えて大きくなっていく、
でも、壁は永遠に自分の目の前に現れる。
イチロー選手がかつて例年のように出演していた、
NHKのドキュメントを覗いてみると、
輝かしい成績の裏に、泥臭い現実があって、
イチロー選手も、常に壁にぶつかってはぶち抜きと、
年々、挫折と成長を繰り返していました。
どんな人も壁にぶつかる。
どんな人でも、常に壁を破り続けている。
イチロー選手から学んだことの1つですね。
この名言の意味は、
長くのイチローファンほど、
心に響く言葉だと思います。
最後に、自分が一番好きな、
イチロー選手の人間らしさが、初めて見えたWBCでの名言、
「心がほぼ折れかけて、僕だけキューバのユニホームに見えて、
折れかけた心をぎりぎりでつなぎとめた。
チームメートがつないでくれることっていうのは素敵ですね。」
自分を救ってくれたチームメイトへの感謝を気持ちを、
イチロー選手なりに表現した言葉だと思います。
WBCではイチロー選手自身、類を見ない大不振に陥って、
見ているファンも心が痛かったでしょう。
最後、あのような結末になるまで、
国民がWBCの大会開催期間中、
常にイチロー選手の一文一句、1打席1打席を追って、
これまで、見てきた映画やドラマの感動とは全然違う、
表現のしようがない、大きすぎる感情に揉まれました。
大会のあとに、WBCを振り返るインタビューの際の、
イチロー選手の、誇らしげで、少し優しくなった表情が、
未だに忘れられません。
以上、イチロー選手の好きな名言と、自分なりの解釈でした。