冨田真由の現在はストレス障害。”小金井ストーカー事件”の岩崎友宏の今

2016年5月に起きた”小金井ストーカー殺人未遂事件”

被害に遭ったのは歌手として活動する女性で、加害者はファンの男性でありました。

事件の背景から現在に至るまで、被害女性に非は全くなく、同情が多く集まっています。

今日は被害にあった女性と、加害者の男性、そして事件から現在までについて整理してみたいと思います。

被害に遭った冨田真由。元アイドルで歌手。女優として仮面ライダー”フォーゼ”などに出演

事件が起きた当時、被害者の元アイドルの方の詳細は非公開でした。

しかし、すぐに冨田真由さんであると特定され、彼女が未来ある優秀な方であることが明らかになりました。

名前 冨田真由
生年月日 1995年10月12日
出身地 長野県
最終学歴 亜細亜大学経営学部経営学科(事件当時)
職業 歌手
趣味 スノーボード、音楽鑑賞。
特技 ダンス
身長 158センチ

冨田真由の被害に遭うまでの活動。アイドルグループに在籍しホリプロに所属していた期待の新人

彼女はアイドルグループ「シークレットガールズ」のメンバーとして活動していました。

在籍していた『シークレットガールズ』(Secret girls)はドラマを元に結成されたアイドルグループです。

2011年7月から小学館少女漫画雑誌「ちゃお」の付録DVD『ちゃおちゃおTV!』およびフジテレビ動画配信サイト『見参楽』にて発表された連続ドラマ作品が元になっています。

ちなみにはシークレットガールズのメンバーには三橋奈波、橋本楓、伊藤祐奈、朝日奈央、冨田真由と、アイドリングで有名な朝日奈央さんも在籍していました。

そのほかの出演作品に、NHK『地デジ推進ドラマ「いちごとせんべい」』、PV『Galileo Galilei「夏空」』などがあります。

2011年〜2012年に放送された『仮面ライダーフォーゼ』の第1話でラブレター渡していた女子高生がかわいいと話題になり、その女子高生を演じていたのが冨田真由さんでした。

このラブレターを渡す女子高生には名前は設定されておらず、OPでは「ラブレターを渡す女子高生」としかクレジットされていません。

また、女優活動が盛んな時期は、芸能界大手の「ホリプロ」に所属していました。

ホリプロを離れる際のコメントは今でもネットに残っています。

事務所と話し合いをし、新しい環境で活動を行うことがお互いにとって1番良いのではないかという結論になり、所属事務所ホリエージェンシーからの卒業を決めました。辞めさせられたとか、仲が悪くなったわけでもなく、お互いのことを考えた上での前向きな想いからの決断です。

円満退社で事務所を離れ、その後に被害に遭うまでにシンガーソングライターとして活動していたということです。

当時書かれていたアメブロでは読者が200人いるなど、まだまだこれからファンが増える予兆がある楽しみな時期でした。

ソンガーソングライターの活動では、活動は小さな箱などになり、ファンとの距離感が短いために、その後の事件に発展してしまったのです。

当初は冨田真由が元AKBでは?とのガセネタが流される

冨田真由さんの名前自体が無名なため、各メディアは「アイドルの女性」と報道。

アイドルが好きな方からすると、「自分の応援してるアイドルではないか?」と焦ったことでしょう。

直近で、AKBの握手会で入山杏奈さんと川栄李奈さんがファンに襲撃される事件があっただけに、「もしかしてまたAKBでは?」と不安になったファンもいたようです。

その不安が広かってか、一部ネットでは過去の握手会の事件の情報と混じって、富田さんが元AKBであるような間違った情報も流されました。

冨田真由さんはAKBのメンバーではなく、モデル・女優の活動をも掛け持ちするシンガーソングライターです。

また、 「特命戦隊ゴーバスターズ ピンク」や「烈車戦隊トッキュウジャー」に出演しているとの情報も出回っていましたが、これらの作品には彼女は出演していません。

小金井ストーカー殺人未遂の犯人・岩崎友宏。襲った経緯と刑期

2016年5月21日に冨田真由さんのライブ会場である小金井市内のライブハウスで起きた「小金井ストーカー殺人未遂事件」

容疑者・岩崎友宏さんは京都に住む会社員の男性でした。

名前 岩崎友宏
出身地 群馬県伊勢崎市
在中 京都府京都市右京区
職業 会社員

また、波多野結衣さんのバスツアーの作品に参加していた経緯も発覚しています。

岩崎容疑者の事件までの時系列。プレゼントの時計の返却が激昂させた理由?

岩崎さんは2016年に冨田さんに犯行に及ぶ以前にも、他の女性にもネットを通じた嫌がらせなどを行なっていました。

2013年 芸能活動を行う10代女性のブログに脅迫的なコメントを書き警察から呼び出し(出頭せず)
2015年12月 滋賀県に住む女性に対して嫌がらせを行い、女性は滋賀警察に相談。
2016年1月中旬 SNS・Twitterにて「君が嫌いな奴はクズだよ」と冨田真由さんの垢に接触。プレゼントを送るなどする
2016年1月22日 突如、冨田さんに対する否定的な投稿が増える
2016年4月 「ほんと、嫌な女」「そのうち⚪︎ぬから安心して」と不穏な投稿
〜2016年5月 プレゼントした腕時計の返却を要求し応える。冨田さんは岩崎氏をブロック。冨田さんの母親が警察に相談するもたらい回し。
2016年5月21日 事件が起きる

岩崎容疑者は2016年1月から冨田真由さんに対して好意的な書き込みを行い、腕時計などのプレゼントを送っていました。

その後に冨田さんの対応の悪さから、SNSでは彼女に対して攻撃的な書き込みが増え、ついにSNSをブロックされてしまいます。

その後に冨田さんがプレゼントされた腕時計を実際に返却すると、油に火を注ぐ形で攻撃はエスカレートし、冨田さんの母親も警察に相談するも「恐怖心が見られない」としてたらい回し状態

事件当時の状況。目撃者もショックを受ける悲惨な光景

事件当日の5月21日に自身のブログに「行ってきます」と投稿し、京都から冨田さんがライブをする小金井のライブ会場に移動し、冨田さんが現れるまで長い時間待ち伏せ

会場入りする冨田さんを発見し接触し、冨田さんは岩崎容疑者を無視しつつ「助けて」と110番通報

冨田さんは岩崎容疑者に対してライブ会場に立ち入らないで発言するが、岩崎容疑者は110番した冨田さん激高し、口論の末、事件が起きてしまいます。

岩崎容疑者は冨田さんに「⚪︎ね⚪︎ね⚪︎ね」と叫びながら、20箇所以上も刃物で刺したのです。

目撃していた人は「男性が女性を殴っているように見えた」「常軌を逸しているようで、野生の動物が獲物を仕留めているようだった」と述べ、動きが止まった際には「もう刺すところがないのかなと思った」と思ったそう。

別の目撃者は一緒にいた知人が事件のショックから自殺を図ろうとしたとのことで、その光景は凄まじかったと想像できます。

犯行後、血まみれになって倒れている冨田さんに対し「生きたいの?生きたくないの?」と声を掛けていたそうです。

岩崎容疑者は犯行後に東京消防庁に119番通報、それは「かわいそうと思った」からだとか。

警察の対応に非難の声が集まった。ストーカー法の改正に期待

2016年の上旬から岩崎容疑者のストーカー行為に悩まされていた冨田さん。

冨田さんはは警視庁武蔵野警察署に書き込みをやめさせるよう相談するも、「恐怖心が見られなかった」と一般相談として処理し、ストーカー事案などに一元的に対応する警視庁の専門部署に連絡せず

また、冨田さんの母親も京都府(容疑者が住む)に嫌がらせを止めさせるよう京都府警察に相談しましたが、これに対して京都府警は「警視庁に相談するように」と伝えるのみでした。

事件後、これらの警察の対応が明るみになると、世間からは警察の対応に非難が集まりました。

警察の対応が難しかった理由として、2013年7月からストーカー規制法に「連続した電子メール」が追加されも、ブログやSNSの書き込みは電子メールとの解釈はされないというところにありました。

以前からストーカー規制法に「SNSを用いた付きまといも対象にすべきだ」との改正が進められていましたが、事件までに法改正が間に合わなかったのです。

その後、冨田さんの事件を受け、第24回参議院議員通常選挙後の臨時国会にて、ストーカー規制法の規制対象をSNSにも拡大するととともに、ストーキング行為を非親告罪化する方針を明らかにしました。

そして全会一致で可決、改正ストーカー規制法が成立したのです。

冨田さんの事件がなければ、SNSやブログの粘着がストーカー行為と見なされるのが、もっと遅くなっていたのです。

岩崎容疑者の実刑14年に「短い」の声

翌年2017年2月の末に殺人未遂罪などに問われた岩崎友宏容疑者の裁判員裁判の判決公判が東京地裁立川支部(阿部浩巳裁判長)で開かれました。

岩崎容疑者に言い渡された実刑判決は懲役14年6月(求刑懲役17年)

この実刑判決が出た後、世間からは「殺人未遂で14年で出れるのか」と無念のコメントが出ていました。

また、冨田さんの代理人弁護士は、判決後に冨田さんは「17年でも短いと思っていたのに…」とだけ言い、言葉が続かず愕然していた様子を伝えていました。

明るい未来を奪われた彼女の気持ちを考えると、なんともやりきれない気持ちになります。

その後、

「思い出したくもない事件のことを何度も思い返して、意見陳述を書いて、読み上げました。私や私の家族の苦しみが伝わらなかったのだと思うと、やりきれません」

「あれだけのことをしたにもかかわらず、たった14年で塀の外に出てくると思うと怖い」

とコメントしています。

冨田真由は現在も後遺症に苦しむ。心の傷跡

冨田さんは事件後に病院に搬送されました。

意識不明の重大でしたが、事件から約10日後の2016年年6月3日頃に意識を取り戻し、一命を取り留めました。

冨田さんは現在も一部の神経麻痺し、視野狭窄が残るなど影響が強く残っています。

また男性恐怖症など心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負うなど、心身に重い後遺症が残る形となっています。

冨田さんは、

今でも毎日、リハビリを続けていますが、思うように身体が動きません。大好きだった歌うことも、食べることも、口に麻痺が残っていて、苦痛になっています。大好きだったギターもほとんど弾くことができません。

視力が低下していたり、視野が狭くなっていたり、常に行動に制限が出ています。そのため少し歩いたら、物や人にぶつかりそうになります。右足の親指にも麻痺が残っていて、家の中でさえすぐにつまずいてしまいます。“どうして当たり前にできていたことができないの”と悔しくてたまりません

と話すなど、生きがいだった音楽もできず、普通の生活にも支障はきたしているそうです。

顔に傷跡が残っているとの都市伝説。口元に麻痺が残る

冨田さんの事件の後、ファンの男性に20箇所以上も刺されたということで、「顔を散々やられたのでは?」との憶測が流れました。

事件後、冨田さんは公に顔を出しておらず、その説は都市伝説のように語り継がれています。

実際に冨田さんの口元には傷跡と麻痺が残っているらしく、

「こんな気持ち悪い顔になっちゃって。リハビリをやっても、こんなの治る気がしない」

との発言をしています。

ただある裁判では、

「悔しくてたまらない。(Bは)反省していないと思う。普通に過ごすはずだった毎日を返してほしい。傷のない元の体を返してほしい。犯人が夢に出てきて、また私を殺そうとしてくるので、ほとんど眠ることもできません。頭がおかしくなるんじゃないかと思うくらい悔しくて、毎日気づけば泣いています」

と話してることから、基本的には顔よりも体に傷が残っているのでは?と考えられ、ネットに残る都市伝説は極端な憶測だと思われます。

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